大阪電気通信大学

敬語の使い⽅を⾝につけることを⽬的としたボードゲームの制作 “ケイゴのケイコ”

制作経緯

 私は就職活動を進める中で、適した敬語表現が思いつかない、間違った敬語を使うなどの経験をしました。そのため、敬語を⽇常的に使えるようになるには、実際に話す機会を増やすことが必要であると考えました。そこで、就職活動を控えた⼤学⽣が、敬語の使い⽅について実践的に楽しく学ぶことのできるゲームを制作しました。また、⼤学⽣の間に、会社でのシチュエーションを通して敬語を学んでおくことで、実際に社会に出て同じような状況になったとき、⾃然に敬語を使って話すことができるようになると考えています。

ゲームの概要

 このゲームは、就職活動や仕事中によくあるシチュエーションでロールプレイをして、楽しく実践的に敬語を身につけることを目的としたボードゲームです。

 サイコロを振ってコマを進めて、ロールプレイマスやクイズマスに止まって実績ポイントを稼ぎつつ、ゴールを目指します。早くゴールに辿り着き、かつポイントをたくさん持っていた人が勝利となります。

  • ゲームタイトル:ケイゴのケイコ
  • プレイ人数  :3〜5人
  • プレイ時間  :30〜50分
  • 対象年齢   :15歳以上
  • ターゲット  :大学1〜2年生

内容物

  • 説明書          1冊
  • ボード          2枚
  • シチュエーションカード  20枚
  • 判定基準カード      20枚
  • クイズカード       13枚
  • 名刺ボード        5枚
  • 相手役用台本       4冊
  • 1~6サイコロ       1個
  • 1~3サイコロ       1個
  • 実績ポイント(マグネット)  75個
  • コマ           5個
  • ホワイトボードマーカー  5本
  • 上座下座クイズ用紙    3枚
  • ロールプレイ用資料    1枚

ゲームの流れ

【準備】

  • 名前と会社名を自由に決めて名刺ボードに記入します。
  • 人数分のコマをすごろくボードのスタートマスに置きます。
  • クイズカードの裏を見ないように6枚選び、カード置き場のQ1~Q6と書かれた部分に1枚ずつ並べます。残りのクイズカードは山札としてカード置き場のマナークイズと書かれた部分に置きます。
  • シチュエーションカードと判定基準カードは、同じ番号が書かれたものを1枚ずつセットにしてスリーブに入れておき、20セット全てまとめて山札として置き場に置きます。

【進行】

  1. ジャンケンで最初のプレイヤーを決めます。2番手以降は時計回りで進めます。
  2. 1.で決めた順番通りに一人ずつサイコロを振って出た目の数だけコマを進めます.
  3. 止まったマスの指示に従います。
    • ロールプレイマス
      • 電話応対、質疑応答などの、敬語を使うべきシチュエーションでロールプレイをします。手番以外のプレイヤーはロールプレイの相手役、または判定者となります。判定者となったプレイヤーは、判定基準カードを参考に、正しく敬語を使えているかどうかをジャッジします。達成した判定基準ごとにポイントを獲得できたり、失ったりします。
    • クイズマス
      • 社会人として仕事をしていく中で知っておくべきマナーについてのクイズに答えます。正解すると難易度に応じた実績ポイントを獲得できます。
    • 中間評価マス
      • 新人(実績ポイントが0~2)のプレイヤーは、このマスで止まらなければいけません。中堅(実績ポイントが3~)以上になるまでこのマスに止まり続けて、毎ターンロールプレイを行います。中堅以上になることができたら、次のターンから進むことができます。
      • 中堅以上のプレイヤーはこのマスに止まらず、通過することができます。
    • 最終評価マス
      • 中堅(実績ポイントが3~4)のプレイヤーは、必ずこのマスで止まらなければいけません。役員(実績ポイントが5~)以上になるまでこのマスに止まり続けて、毎ターンロールプレイを行います。役員以上になることができたら、次のターンから進むことができます。
      • 役員以上のプレイヤーはこのマスに止まらず、通過することができます。
  4. 2~3を繰り返し、最後の人がゴールに辿り着いたら終了です。

【補足】

  • 獲得した実績ポイントの数によって、以下の通りにランクが変化します。
    • 0~2ポイント:新⼈
    • 3~4ポイント:中堅
    • 5~9ポイント:役員
    • 10~ポイント:社⻑
  • 10ポイントを獲得し社長になった後、さらに実績ポイントを獲得した場合は、2ポイントを消費して1マス追加で進むことができます。 ・ターン数が3の倍数のときは、敬語禁止ターンです。このターンにロールプレイマスに止まった場合は、敬語を使わずにロールプレイをしなければなりません。ターン数の計算には、1~3サイコロを使用します。

詳しいルールは以下の説明書をご覧ください。

説明書1枚目(表)
説明書1枚目(裏)
説明書2枚目(表)
説明書2枚目(裏)

ゲームの紹介動画

ゲームの準備編

ゲームの進行編

さいごに

 敬語を学ぶことが目的なので、ロールプレイなど堅苦しい内容になってしまっているのですが、あくまでもゲームです。失敗しても気にせず、楽しく遊んでいただき、敬語を身につける一助になれたら嬉しいです。

作者プロフィール

立和名夢海

総合情報学部 デジタルゲーム学科

教育コンテンツデザイン研究室

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